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東西名探偵/平×新のSSブログです。幸せイチャイチャ中心。                                                               死にネタ別れネタなし。初めての方はカテゴリーより「はじめに」をクリックしてください。                                                 ご意見、ご感想等ございましたら カテゴリー下にあるリンクのWEB拍手や文末コメントにてお願いします。
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2026/07/01 (Wed)
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2010/06/10 (Thu)
狼と犬、続き。 前回まではこちら。 【0】 *【1】。
大人向け描写あり。
これで終わりませんでした。後一回続きます。





顔から胸へと、袈裟がけに半透明のとろりとした液体が飛び散る。
褐色の肌に白く滲みながら滴り、とろりと彼の隆起する腹筋へと流れた。
顔にぺとりと張り付いたそれを手の甲で拭うとわずかに糸を引いて、平次の目が猫のように笑う。
かあっと頭に血が上ったのを感じた。同時の何かが胸の奥ふと灯る。
それはすぐ冷水をかけられたように一瞬で冷え、瞬く間に戻った理性。
「うわ、悪いっ!」
「ははっ、すごいことになってしもたな。」
「何か拭くもの、タオル、」
何故か嬉しそうな平次を不思議に思う余裕もなく、洗面所へタオルを取りに行こうと腰を浮かしかけるが平次はそれをにこやかに辞退する。
「ええよ、シャツで拭ってまうわ。」
座ったまま手を伸ばして脱ぎ散らかした服の山から自分のTシャツを掴むと、ゆっくりと手の甲を拭った。
平次の姿を正視することができず、なんとなくしどろもどろになりながら新一は言葉を捜す。
あまりの事態に思考が追いつかない。自分の腕を意味もなく掻きながら、あちこちへと視線を泳がせる。
なんというか、この状況から今すぐ逃げたい。
「……シャワーとか、浴びた方がいいんじゃねえ?」
「そうやな。でも、」
胸に滴る液体を人差し指と中指の二本で掬うと、親指でそれを伸ばしながら新一へと膝で歩き近づく。
「これはこれで、ええな。」
「え?」
「興奮した?」
指し示されたのは己。そこへ泳いでいた視線を流せば、さきほど放ったばかりだというのにすでに反応している。
「違っ、汚しちまったから、どうしようかそれだけで、」
「そないで、ここ、固くするん?」
にゅるりと濡れた指で自身を掴まれた。びくんと体が跳ねる。
にちにちと音をさせて、平次がそこをしごいていく。
無意識に脚が開いていき、それを空いた手で平次がさらに広げる。
「っう、…ぁ」
体を支えようと両手を床についてしまう。
まるで招き入れるような体勢になっているのを恥ずかしく思うが、粘ついた指の感触が気持ちよくてつい腰を浮かせた。
平次の指がまた肌に纏う新一のものをすくって、今度は後口へと滑り込んだ。
「んんっ」
ぬめりのため抵抗なく中指が侵入する。中を柔らかく引っ掻かれて、支えにした手が床から離れた。
咄嗟に肘で支えるが、曲げられた指が止まることなく蠢いて新一は背を反らせる。
緩められていく入口から淫猥な音が耳に届く。
「ば、やだっ」
にちにちとわざと音をたてているのがわかる。指を折り曲げて、なお深く新一の敏感な箇所を探る。
びくん、と体を揺れせば、そこばかりをぐちぐちと執拗に攻める。
「やめ、ろ、ぁ。」
「止めるん?」
薄く笑みを浮かべたまま平次に指を引き抜かれて、ほっと息をつくのもつかの間、
新一の胸へとその指が伸びる。
まだ濡れたその指を薄紅色のそれへ滑らせた。
二本の指が突起を挟んにゅるりとくねる。舌とは違うそのぬめりに、ただでさえ漏れる声がさらに大きく零れた。
「ひ、あ、」
そらされた喉をべろりと平次の舌が舐める。
それだけでもおかしくなりそう。指と舌で交互に敏感な場所を攻められるが、一番触れてほしいところへはまるで指を這わせない。
床に、背筋だけでなく後頭部までも預け爪を立てて喘ぐ。
かわいい、と呟きながら舌なめずりする獣を薄く開いた目で見る。
また平次の指が彼の胸に飛び散った新一のぬめりをすくうのを眺めた。
その瞬間、先程胸に沸いた言い様の知れぬ思いが再燃する。――― 駄目だ。このままでは。
ひくつく爪先に力をこめ、無理やり脚を振り出した。

「本当に嫌だっ!シャワー浴びて来い!!」
「工藤さん、痛い…。」
見事にくらった蹴りが顔面にヒットし、平次は鼻をおさえてふがふがと唸る。
かわいい声で啼いていた新一の変化に戸惑うのが見て取れる。不満気に唇を尖らせ、新一を軽く睨んだ。
「ええやん。すぐ乾くし。」
「い・や・だ。」
「くどうのいけず~。」
泣き真似をしながら、ちろりとこちらを伺う表情。
これほどの拒絶は滅多になく、責め過ぎたのかとやや不安そうだ。

彼は新一が本当に嫌がることは、なるべくしないようにいつでも気遣っている。
どうしてそれほどにと思うほど、自分を大切にしていることを隠そうとしない。
ちりちりと沸いた想いが焦げていくような錯覚。
自らが吐き出した欲の象徴が平次へと飛び散った、その刹那に胸を飛来したものが自分を責める。
認めたくない感情。自分では理解し難いほどの強い想い。
それは自分から彼へと、侵食していくかのごとく触手を伸ばして覆いつくすよう。
・・・俺は、こんなにも醜いものを抱えているのか。

新一の視線がさ迷う。
それでも、いつも真っ直ぐ自分を見る目が今も揺るがないのを知った。彼は言葉を待つ。
無理やり聞き出すことをあまり好まないのだろうか。・・・自分にだけは。
いつまでも答えを待つ姿勢の彼に、今回ばかりは自分から折れる必要があるのだろうと覚悟を決めた。
すう、と息を吸うと腹に力をこめる、言うのは本当は恥ずかしい。

「お前を汚してるみたいで、…嫌なんだよ。」

見た瞬間、感じたほの暗い歓喜とひどく満たされたような安堵感。
まるでマーキングさながらの行為は、醜い独占欲の象徴のようだと思えて、
知らぬうちに彼が自分に深く浸透していることにあらためて気付き、新一は慄く。
こんな感情を覚えたくなどなかった。
いつだって現場で立つ時のように冷静に周囲を見渡していたいのに、平次の前ではそれがうまくいかなくなる。

「汚れなんかやないで。…お前のやん。」
先程とうって変わって穏やかに笑う平次に、焦燥に似たざわめきが胸を締め付ける。
「舐めても飲んでもええし?」
茶化して舌を出せば、新一の脚が再び平次を襲う。今度はひょいと後ろに体を傾いで避けた。
ちっと舌打ちした新一は悔しそうに平次を睨む。
ひどく幸せそうに恍惚とした笑みを浮かべているのも気に食わないと、無意識に手の親指の爪を噛めばその手をすうっと手の甲で撫でられた。
歯から離れた手の行方、そっと下ろされたことを見届けてから平次はゆっくりと己の頬についた新一のものに指で触れた。

「これ、工藤がつけてくれたって思うたら、むちゃくちゃ嬉しいで。」
キスマークや歯形と同じもんや。そう言いながら粘液を指先で伸ばす。
つうっと伸びた糸がまた己の腕や胸に零れるのも構わない。

「そういう趣味ないつもりやったけど、なんや一瞬むちゃくちゃ興奮したわ。」
工藤にまみれるなんて、最高やん?
ぺろりと指を舐め、上目遣いに新一を視線で煽る。
膝でいざり、新一との距離をわずかにつめた平次は、舐めた指を己の顎から喉元へと肌に沿って下げていく。
「いっそ首輪つけて、飼ってくれてもええねんで?」
顎をそらして新一に喉を晒す。急所を惜しげもなくひけらかし、この首に所有の印をつけろと笑う。

嬉しいという気持ちが沸く自分が悔しい。新一は知らず拳を握る。
その言葉に溺れてしまえたら、今この瞬間だけは満たされるのかもしれない。

「俺は、お前のもんや。脚にでも腕にでも好きなように使え。命ごと全部、お前が使てもええねん。」
歌うように語られる誘惑。歯を立てて痕をつければ、おそらくはそれで契約が成立する真摯さ。


”全部を”
――― なんて傲慢な。
”お前のものに”
そうだよ、俺のにしてえよ!

「くそっ、」
葛藤は短い時間、だがそれでも確かに新一はその誘惑に揺れた。
工藤、と名前を呼ぶその声が、低く耳朶を擽るのも心地いい。
誘われるまま目を閉じて、その首へと唇を寄せそうになる。

しかし、自分は知っているのだ。服部平次がどういう男かを。
自惚れでなく、おそらくは幼馴染や親よりも深く、彼の本質を本能で見抜くことができるのは自分だけ。
本心でこの言葉を吐いていることも、ちゃんとわかる。
自分の望みを、いつだって見抜くのがこいつはうまいのだ。

 

 【3】 へ



 

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二児の母。2009年に唐突に平新に。
何故だと自問自答しつつも数年ぶりに筆をとる。
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