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東西名探偵/平×新のSSブログです。幸せイチャイチャ中心。                                                               死にネタ別れネタなし。初めての方はカテゴリーより「はじめに」をクリックしてください。                                                 ご意見、ご感想等ございましたら カテゴリー下にあるリンクのWEB拍手や文末コメントにてお願いします。
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2026/07/04 (Sat)
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2010/04/21 (Wed)
事件の解決とともにつらい試練をつきつけられた恋人の二人が、長い葛藤の末、ようやく結ばれることとなった。
その事件を解決した東西名探偵を、感謝の意を表して幼馴染とともに結婚式へと招待されたのは日付の変る前。
よかった、としきりに言い続ける蘭や和葉とともに、機嫌よく飲み続ける男二人は無言でその言葉を心から肯定している。
結婚式の後、少しのアルコールの勢いで4人だけの二次会と酒を買い込んで工藤邸に集まったのはすでに何時間前になるか。
少なくとも空はまだ僅かにオレンジを含んでいたように思う。

「ほんっと、幸せそうやったねーっ」
「和葉ちゃん式の間ずっと泣いてたもんね。」
「すっごい感動したんやもん!あの二人が結婚できてほんまよかったわー・・・」
あんたもそう思うやろ?と今日何度目かになるかわからないやりとりを隣に座る平次へと向ける。
「あーはいはい。そうやなー」
手にしたコップを放さぬまま適当に相槌を打つ平次に、
むうとした表情を隠さぬ和葉がバシバシとその肩を叩きながら返事が小さい!などと怒鳴っている。
くだけた場での親しい人間だけというシチュエーションか、めでたい式での嬉しい顔を見たせいか、いつもよりも皆ピッチが早い。
最初はソファに座っていた全員が、今は床に座り込んでツマミをピクニックばりに広げていた。
それを囲んで平次の隣には和葉が座り、新一の隣には蘭が座る。
大阪東京チームは男女互いが正面から向き合う形となり、男は男同士、女は女同士、膝突きつけて絶え間なく話し続ける。
ビールやチューハイの缶を抱える蘭や和葉の顔はにこやかでほんのり朱に染まり、高い声でのおしゃべりは何時も以上にハイテンション。
平次や新一もすでに頬は紅潮し、瞳が僅かにとろりとしている。
酒に強い二人だがそれもそのはず、すでに飲み物を日本酒やウイスキーへと移行させているというのに、
ぱかぱかっと水でも呷るようにしているからだ。
機嫌よく飲んでいたのだが、新一の表情が僅かに曇っていくのを不運にも誰も気がつかない。
もしかすると工藤新一本人すら気付いていないのかもしれなかった。
まあ、酔いがこれほどまわっていなければ、幼馴染も彼の恋人も見逃しはしなかっただろうが。

時間の経過と酔いの深さに比例して、平次にもたれかかる和葉の面積が増えていく。
それはいつものことらしく、平次は気にするそぶりすら見せない。
蘭も膝が触れるほど新一の傍に座り、たわいない思い出話に花を咲かせる。
このメンバーがそろうのは久しぶりのことで、蘭自身も工藤邸に入ること自体が久しぶりで思わず気持ちが懐かしさで浮かれる。
今日はここで全員が泊るのだと決定した時に、客室を何故平次がしつらえていたのは疑問だったが、気に掛ける前に酒宴が始まったのだ。
「やかましいーなー、耳元でぎゃんぎゃん騒ぐな。」
「何やて?あんたが返事せんから聞こえるようにしとるだけやん。きーこーえーるーかー?」
平次の耳を引っ張り、その耳に齧りつくほどの近い距離で和葉が叫んだ。
きーんと響く大ボリュームの高音に、平次が耳を塞ぎながら目をチカチカさせる。
首には腕を絡み付けて、胸が平次の頬にぶつかるのもおかまいなしだ。
計算してやっていないところが彼女らしい。
その仕草に声をあげて笑う蘭の隣で、ことり、新一が手にしていたコップを床に置いて静かに口を開いた。

「遠山さん。」
「なん?工藤くん。」
肩を組むようにしてべったりと平次にもたれていた和葉が、新一の声に顔を上げる。
「それ、俺のだから、あんまりくっつかないでくれるかな。」


凍るような沈黙。

「あ、あれ、天使が通ったんかなー…」
平次の微妙なフォローにより、その沈黙がさらに重くなる。
固まった和葉が、まるで機械仕掛けの人形のようにギシギシと首を軋ませて平次へと視線を向けた。
目がまんまるに開いて、けれど言葉の意味がよくわからないと平次へ無言の質問を投げる。
「し、新一?俺のって?」
蘭が新一の顔の前に手を振り、正気かどうかを確認しようとしていた。
(正気の訳あるか、アホぅ。)
にこやかな笑顔を浮かべたまま、幼馴染や平次が見ればわかる程度に不機嫌な表情を浮かべた新一を横目に、平次はだらだらと背中に汗をかく。
爆弾発言に瞬時に酔いが冷めた自分が憎い。
この状況をどう打開するかに思考を集中させようにも、この凍った時間を解凍する術はすぐにはみつからない。
(内緒いうたんは自分やろー!)
心の中で叫びつつ、けれどその発言に緩みそうになる頬をぐっと歯を噛み締めてこらえる。
とりあえずまだ具体的な言葉は何一つ出ていない。
酔いが冷めた後のことを考えれば、今の発言に深い意味がなかったように流して次の話題へ転じることが最善だろう。
幸い蘭も和葉も酔っている。そう、酔っ払いの戯言やっ!流そう!
「あー、氷がきれたみたいやな。俺、とってくるわ。」
閑話休題とばかりに平次はおもむろに立ち上がり、呆然と体にへばりついていた和葉をその自重で落とすとキッチンへ向かうため一歩踏み出す。
同時に腕を横から掴まれて、ぐいと引っ張られた。
アルコールでふらついた足もとをすくわれる形となった平次が、引かれる腕の重力で勢いよく倒れこむ。
どしんと尻餅をついたその場所は、胡坐をかいた工藤新一の膝の上。
「へ?」
状況を把握しきれず、思わず硬直したその体をぎゅうと新一が横抱きに抱きしめた。
「お前も自覚しろ。」
ぼそりと耳元で囁かれ、酔いだけでない頬の紅さを昇る熱で体感する。
呆気にとられてただ眺めているだけしかできない女性陣の目の前、新一の手に顎を掴まれて平次の顔と新一の顔が正面に向き合う。
やばいっと身構えたが時すでに遅く、はむっと唇を塞がれた。
「ええええええええっ?」
叫び声は誰の声か、それを確認もできやしない。
一瞬だけのキスなのかどうかもわからない接触を受け、今だ硬直を続ける平次の間抜けた表情に新一が声をあげて笑う。
そうして、ちろっと和葉へと視線を投げ、「ね?」と幼い子供のように相槌を求める。
反射的にこくんと頷いた和葉ににんまりと笑いを返してから、次は蘭へと「な?」と相槌を求めた。
こちらもまた反射的に頷くことしかできない。
それらを確認した新一は、ひどく満足そうに笑うと平次の膝の下へと腕をさしいれた。
「よいせっと。」
掛け声あげて、勢いよく立ち上がった新一の腕の中には、お姫様のように横抱きに平次が抱っこされていた。
もう反撃する気力のひとかけらすら残されてない平次が乾いた笑いを発すると、
新一は何故か勝ち誇った笑い声を響かせた。
その勢いのまま一歩足を踏み出したが、バランスを崩して平次ごと広げられたツマミの上にダイブする。
舞い散るカシューナッツやチップスの残骸に埋もれて転がる平次の腹の上で、それでもくすくすと新一は笑い続けた。
(なんやシュールやなあ。)
すでに現実逃避をし始めた意識の端に、同じように現実逃避を始めている蘭と和葉の見開いた目が映った。
「…明日が、いろいろな意味で楽しみやなー…。」
力なく呟いた声に、酔っ払った新一の笑い声が被さった。










カカイル王道を平新で書きたかった。酔っ払い素直ネタ大好き。力不足無念・・・!

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自己紹介:
二児の母。2009年に唐突に平新に。
何故だと自問自答しつつも数年ぶりに筆をとる。
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