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東西名探偵/平×新のSSブログです。幸せイチャイチャ中心。                                                               死にネタ別れネタなし。初めての方はカテゴリーより「はじめに」をクリックしてください。                                                 ご意見、ご感想等ございましたら カテゴリー下にあるリンクのWEB拍手や文末コメントにてお願いします。
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2026/07/01 (Wed)
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2010/03/08 (Mon)
集団の中から幾人かが走り、周囲の様子を伺う。
誰もいないことを確認すると後ろにいる集団へと腕をあげて合図を送り、それに頷いた数人が肉食獣のような笑みを浮かべた。
標的となる家の門を壊そうと手にしたバッドを振り上げた刹那、男は腕を押さえて蹲った。
「痛ぇっ」
からんと乾いた音をたててバッドが地面へと落ちる。
「困ったもんやなー。やっぱ来おったか。」
コンクリートの塀の上に立つ一人の男の姿。街灯を背に、掌で石の礫を数個もてあそんでいる。
「誰だ!邪魔する気か?」
「ちょーっと警察の見張り解いてもろたら、のこのことまあ間抜けなことで。」
場違いな関西の訛りは、男たちの怒りに油を注ぐ。
「んだとぉっ!」
「これは仲間の報復だ。邪魔するならてめえも痛い目にあわせっ…」
平次は指輪だらけの拳を振り回しながら意気込んで叫んだ一人に、もてあそんでいた礫を弾いて額にぶち込む。
見事に命中して男は言葉半ばに倒れた。右手に持っていた缶がからんと音をたてて転がる。
「スプレー缶片手にご苦労なことで。」
塀の上に立つ男が自分たちの敵とようやく悟った男たちは、にわかに殺気立つ。
「てめえ、何もんだっ!」
緊迫した空気を心地よさそうに目を細めて受け止めると、にやりと笑みを深くして胸を張った。
「よお聞いてくれた。俺が西の名探偵、服部平次や。」
朗々と名乗りを上げるが、聞いた男たちの反応はいまひとつ。
少し沈黙があって、ぼそりと男の一人が呟く。
「知らんぞ、そんな名前。」
「な、」
あまりの返事に平次のバランスが揺らぐ。
ブロック塀の上で片足でぐらぐらとやじろべえのように揺れつつも、かろうじて無様に落ちるのは避けられた。
「ちょお待てぇ!お前ら本当新聞とか読まんのか。西の服部、東の工藤言うたらちったあ名の知れた探偵やぞ!」
「てめえ、あのガキの知り合いか。」
工藤の名前にはちゃんと反応するんかいっ、というツッコミは男たちの怒号で消された。
「うるせえっ!あいつのせいで俺らの仲間が何人パクられたと思ってンだ。」
「あの事件のせいで、せっかくの楽しいゲームもおしゃかになってよ。」
口々に身勝手な事情を叫びだす男たちを平次はうるさそうに、小指を片耳につっこんで胡乱に見下げる。
「港のベースまでダメにしちまいやがって。」
「あー、それ俺や。俺の仕業ですよって。」
「何イ!」
にこやかに宣言する平次に、男たちの殺気は増していく。
徐々にエスカレートしていく獰猛な気配とは反対にいっそう笑顔で平次は続ける。
「人気モノはつらいなー。ほんまもんのリクエストは俺やったようで。」
「馬鹿なヤツだ。飛んで火にいる何とやらだ。」
「虫や虫。日本語はきちんと使わんかい。」
「うるせえっ!前哨戦だ。やっちまえ!」
おおう、と唸るような声とともに、幾人もが同時に平次へと襲い掛かる。
ひょいっと塀から飛び降りると同時に二人に蹴りをかましがてら着地し、着地と同時に倒れた一人が持っていた大きなマグライトを蹴りあげて己の手にほおる。
手にしたマグライトは長さが50cmはあるだろう、そのライト側の付け根を持ってくるりと剣のように次々に向かってくる男たちへと向けた。
ナガモノを手にした平次の恐ろしさを知らない彼らは、人数や武器による己の優位を過信してバットや角切れを振り上げながら向かってくる。
にいっと平次の口角があがった。
「もうちょい、ちゃんと、勉強してこいやっ」
言葉が途切れる都度、濁った悲鳴をあげて一人ひとり倒れていく。
無駄のない動きで、急所を一撃する平次の狙いは的確だ。
地面にひれ伏す数人の中、残った一人が平次と相対する。
じりじりと後退しながらも、強気な姿勢を崩そうとしない男は少しでも平次の隙を誘うおうとしてか口を開いた。
「後はあんただけやな。」
「は、あのガキのとこにもきっちり報復の矢は放たれてるぞ。今頃お前のオトモダチはズタボロになってる頃だろうぜ。」
下碑た笑いを浮かべながら、逃げるタイミングをはかろうと後ずさる。
「工藤と俺はオトモダチと違うわ。」
すう、と呼吸を整えて丹田に力を落とす。
軽く曲げられた膝がヒュっと音を立てて伸ばされ、喚く男の延髄にきれいに足が入った。
気を失い倒れる男を見下ろし、周囲にもう動ける者がいないことを気配で確認すると平次は呟いた。

「――― 相棒や。」


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プロフィール
HN:
こば
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女性
自己紹介:
二児の母。2009年に唐突に平新に。
何故だと自問自答しつつも数年ぶりに筆をとる。
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