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東西名探偵/平×新のSSブログです。幸せイチャイチャ中心。                                                               死にネタ別れネタなし。初めての方はカテゴリーより「はじめに」をクリックしてください。                                                 ご意見、ご感想等ございましたら カテゴリー下にあるリンクのWEB拍手や文末コメントにてお願いします。
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2026/07/01 (Wed)
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eye
2009/11/06 (Fri)
服部平次という男を私が知ったのは、大学に入って間もない頃だった。
マスコミにも顔を出している彼は、いわゆる有名人の類で、
時を同じくして入学した芸能人とも比較されるほどの知名度を誇っていた。
けれど屈託のない笑顔で幅広い交友関係を持つ彼は、いつでも多くの人にかこまれており、
その友人の彼女という位置でもなければ、こんなふうに近くで彼を拝むことなどできなかっただろう。

しばらく休みをとっていたらしい彼が、顔に大きな傷を作って登校してきた時、
一時期周囲は騒然となったが、
彼が色々な危険な事件に足を突っ込んでいることは皆が周知していたので、
その延長だろうと誰もが納得していた。
大学の構内でも特に親しい人間が彼の周囲を取り囲んで、その傷の経緯を軽く訊ねる。
遠巻きに皆が耳をたてているのがわかる。近くにいる優越感を少し感じた。

「服部、その眼どないしたんや?」
「もう見えへんのか?!」
一瞥しただけでわかる傷の深さ、そして閉じられたままの左眼。
時折ある骨折や刺し傷よりも恐ろしく後遺症を感じさせるその傷に、皆心配を隠せない。
けれど彼は、その傷を指差して軽く笑った。

「悪魔と契約して、とられてもうた。」

一瞬、呆けたような間があった。ボケにしては少し出来が悪い。
けれどそうしてはぐらかすということは、あまり話したくないこと。

「あー、だからお前、悪運強いんか。」
「どうりで、その肌の黒さは並でないと思っとたわ。」
「おい。色の黒さは関係ないやろ。」

デビルマンかっ、と誰かが叫んで一様に笑いが起き、そうして次には他の話題へと彼らの話は移っていった。いや、移らされた。
事件のことは深くは詮索しない。
それが服部平次とのつきあい方の一つだと、つきあっている彼から学んでいた。

歩きながら教室へ向かうその時、何気なく私は彼を見た。
廊下に溢れる日差しに、逆光となった彼の姿の輪郭が滲む。

左眼の傷を指先で触れて、彼は微笑んだ。
残る右眼はひどく優しい色をしていた。

ああ、あの眼は誰か大切な人に捧げたのだと、
その時、わかった。

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プロフィール
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こば
性別:
女性
自己紹介:
二児の母。2009年に唐突に平新に。
何故だと自問自答しつつも数年ぶりに筆をとる。
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