東西名探偵/平×新のSSブログです。幸せイチャイチャ中心。 死にネタ別れネタなし。初めての方はカテゴリーより「はじめに」をクリックしてください。 ご意見、ご感想等ございましたら カテゴリー下にあるリンクのWEB拍手や文末コメントにてお願いします。
被害者である人間が加害者へと変貌する。
マスコミはこぞって、現代の敵討ちを報道で取り上げた。
おおむね好意的な意見が往来する中、辛口のコメンテーターは彼らの心中を察する振りして、
偽善を振りかざした意見をとうとうと電波に乗せた。
加害者の情報はいつも厳重に隠される。
しかし被害者の情報にはずさんなほどで、だらだら漏洩されては人々の涙を誘うべく垂れ流されていく。
彼らは加害者であったが、被害者でもあった。
それは情報面でも、そう。
そこへ、煌びやかに登場する若き名探偵。
彼がカメラの前で得意げに推理を語る姿に、人々の非難は集中した。
敵討ちを邪魔してまでも、その名声を得たいのかと。
それこそ加害者になった家族のコメントを流す暇も与えぬほど、鮮やかに辛らつに彼は語る。
番組の司会者たちは口元を歪めながら、まるで国民の代表者であるように
彼の言葉のあげ足をとりつつ、彼へと非難の言葉を浴びせる。
若い人間を中心とした彼のファンは、その登場を待ち望んでいたし、
自分たちもまた彼の批判者となりたいのだ。
マイクを向けられて、彼について尋ねられれば、えー、と甲高い声をあげながらも我も我も答えたがる。
ひどいよねー、うんうん、でもさー言ってることにも納得できるけどー、
でもやっぱ、もうちょっとねえ?あーでもホラ顔はいいじゃん、だからいいよ、
あいつサイテー、人の情ってもんを知ってほしい、
もっと、ねえ?
実際に彼が登場すれば面白いほどに数字が取れた。テレビ局がほおっておくはずもない。
しばらく朝をにぎわす顔となった男は、その騒ぎが落ち着いた頃に
追いかけてくる取材陣を父親譲りの逃走術で煙に巻いた。
その裏で、彼の相棒というべきもう一人の探偵がその光に隠れるよう静かに潜行する。
静かな朝だ。
まだ薄暗く、雀の囀りと時折新聞配達のカブの排気音が聞こえてくる程度。
眠らぬのか毎夜電気が煌々とつけられたままの、家。
換気さえろくに行われなくなった窓は、今なお、ぴったりと厚手のカーテンが閉められている。
3日ほど前までは、取材陣が幾重にも列を成してこの家を取り囲んでいた。
すでにひととおりの取材を終えたらしく、その姿は嘘のように消えてしばらく。
近所の住人もようやく息をついた頃。
周囲を見回しながら、数人の男がだらりと歩いてきた。
酒を飲んでいたのだろう、目元が赤く視線はゆるい。
足元をふらりとさせているが、これは酔いによるものではなさげだ。
もともとが全員、蟹股でフラフラ歩いているのだろう。繁華街でよく見る光景だ。
マスコミはこぞって、現代の敵討ちを報道で取り上げた。
おおむね好意的な意見が往来する中、辛口のコメンテーターは彼らの心中を察する振りして、
偽善を振りかざした意見をとうとうと電波に乗せた。
加害者の情報はいつも厳重に隠される。
しかし被害者の情報にはずさんなほどで、だらだら漏洩されては人々の涙を誘うべく垂れ流されていく。
彼らは加害者であったが、被害者でもあった。
それは情報面でも、そう。
そこへ、煌びやかに登場する若き名探偵。
彼がカメラの前で得意げに推理を語る姿に、人々の非難は集中した。
敵討ちを邪魔してまでも、その名声を得たいのかと。
それこそ加害者になった家族のコメントを流す暇も与えぬほど、鮮やかに辛らつに彼は語る。
番組の司会者たちは口元を歪めながら、まるで国民の代表者であるように
彼の言葉のあげ足をとりつつ、彼へと非難の言葉を浴びせる。
若い人間を中心とした彼のファンは、その登場を待ち望んでいたし、
自分たちもまた彼の批判者となりたいのだ。
マイクを向けられて、彼について尋ねられれば、えー、と甲高い声をあげながらも我も我も答えたがる。
ひどいよねー、うんうん、でもさー言ってることにも納得できるけどー、
でもやっぱ、もうちょっとねえ?あーでもホラ顔はいいじゃん、だからいいよ、
あいつサイテー、人の情ってもんを知ってほしい、
もっと、ねえ?
実際に彼が登場すれば面白いほどに数字が取れた。テレビ局がほおっておくはずもない。
しばらく朝をにぎわす顔となった男は、その騒ぎが落ち着いた頃に
追いかけてくる取材陣を父親譲りの逃走術で煙に巻いた。
その裏で、彼の相棒というべきもう一人の探偵がその光に隠れるよう静かに潜行する。
静かな朝だ。
まだ薄暗く、雀の囀りと時折新聞配達のカブの排気音が聞こえてくる程度。
眠らぬのか毎夜電気が煌々とつけられたままの、家。
換気さえろくに行われなくなった窓は、今なお、ぴったりと厚手のカーテンが閉められている。
3日ほど前までは、取材陣が幾重にも列を成してこの家を取り囲んでいた。
すでにひととおりの取材を終えたらしく、その姿は嘘のように消えてしばらく。
近所の住人もようやく息をついた頃。
周囲を見回しながら、数人の男がだらりと歩いてきた。
酒を飲んでいたのだろう、目元が赤く視線はゆるい。
足元をふらりとさせているが、これは酔いによるものではなさげだ。
もともとが全員、蟹股でフラフラ歩いているのだろう。繁華街でよく見る光景だ。
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こば
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女性
自己紹介:
二児の母。2009年に唐突に平新に。
何故だと自問自答しつつも数年ぶりに筆をとる。
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